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いつも通り棚の扉から出てきたブレイクは出てくる途中でコホッコホッと小さく咳をした。
(そのお陰で事前に彼がどこから出てくるかわかったのだが)
「なんだ、風邪か?」
と問えば、一瞬きょとんとしてから
「むせただけデスゥ!」
といつも通りプンプンとむくれてみせる。
「大体なんであなたがここにいるんですかレイムさん」
確かに、ここはブレイクの部屋だ。
「いや、お前に用事があってな。勝手に待たせて貰った」
「本当に勝手デスヨ、全く…」
そう言ってまた咳をする。
「おい、大丈夫か?」
「仕事帰りで疲れてるんデスゥ」
そんなことを言いながらブレイクはフラフラと洗面所の方へと消えていった。
それにしても水の音がしない…。
「おい、」洗面所の方へ声をかけると「ハイ」と何故か脚の間から返事が。
「ぅわあぁあ!なんで…ッ(いや俺は突っ込まないぞ!落ち着け自分!)あーいや、その」
「外から帰ったら手ぐらい洗わせてくだサイ」
ブレイクはあたふたとするレイムにやれやれと溜め息をついてみせ「ネェ、エミリー?」と肩の人形に話しかけた。
「で、用事ってなんデスカ?」
「…ん?あぁ、それは、って何、やってんだ!?」
レイムは何故か自分の膝の上に腰かけているブレイクに声を上げた。
「いいじゃないデスカ減るもんじゃなし。ワタシ軽いでショ?」
「そういう問題じゃない!」
降ろそうとすると胸にすり寄ってくるから質が悪い。
「~~ッ!お前は猫か!」
思わず叫べば、ブレイクはわざとらしく口を尖らせてみせる。
「や~ん寝子なんてレイムさんヤラシィ~」
「なっ!?」
ブレイクは何か言おうとするレイムを見上げると、そこでふと声を落として拗ねた子供のように呟いた。
「レイムさん温かくて落ち着くんデスヨ…いいでショウ?」
そう言って頭を預けられるともう何も言えなくて。
レイムはただその白い頭をポンポンと叩きながらぼんやりと半ば独り言のように呟く。
「…らしくないな。お前、本当に風邪引いてるんじゃないか?」
「…風邪より厄介デス」
「はぁ?」
期待してなかった返答に驚いて間抜けな声を出してしまった。
レイムは少しの羞恥を覚えたので、それをかき消すように自分の腕の中で満足そうに背を丸めるブレイクにまた声を荒げた。
「何か隠してんならさっさと言え!」
「ウフフ~、レイムさんはまだ知らなくていいんデスヨ~☆」
「知らなくていいわけ…!?」
すると視界が数秒遮られ、額に柔らかな感触。
ブレイクは訳も分からず呆然とするレイムに向かってにこりと笑った。
「ネェ、レイムさん。最近胸がドキドキするんデスヨ。これって恋でショウカ?」
からかわれてる…!
そうわかっているはずなのに、自分は今、耳まで赤くなっていそうだ。
呂律だって回らない。
「あ、甘いもんばっか食べてるから糖尿病になったんだろ!」
「ひどーいデス!じゃあレイムさんが看病してくださいネ」
ぷーっとむくれて上目遣いに見てくるのが自分のことをわかっているようで、本当に憎たらしい。
「なんでオレが…!」
「レイムさんが甘いから糖尿病になったに決まってるからデス」
「な、な、何だそれは…!」
そこでまたブレイクは小さく咳をすると、ひょいとレイムの膝から降りた。
「とにかく今日はワタシこの通り疲れてますカラ、その用事明日でもいいデスカ?」
唐突に終わったおふざけに取り残されてレイムはまた暫し茫然とする。
こいつは全く気まぐれだ!
「あー…いや、俺もそうしてやりたいんだがちょっと急ぎでな…」
と言いかけて顔を上げるとそこにはすでに誰もいなかった。
逃げられた…!
いつの間にか相手のペースに巻き込まれてしまっていた自分に軽くショックを受けつつ、怒りやら何やらを通り越して、どこか気が抜けてしまった自分にも気付いた。
レイムが部屋を出て廊下をフラフラと歩いていると、途中で屋敷に来たばかりのギルバートと出くわした。
ギルバートはレイムを見ると怪訝そうに見つめ、それからおずおずと訪ねた。
「あの、どこか怪我でもしたんですか?スカーフに血が…」
「え?」
見れば胸のスカーフには僅かだが確かに赤黒いシミがあった。
自分は勿論怪我をしていないし、怪我人にも触った覚えがない。
「…まさか、な」
レイムは自分の中にふと浮かんできたある考えを無理やり消すと、まだ心配そうに見つめてくるギルバートを残し、その場を大股に去った。
あなたはまだ、しらなくていい。
できればずっとしらずにすめばいい。
以下オマケ(という名のひどい言い訳)↓
時系列が全くわからない件/(^o^)\
最初ギルバートのところをアリスにしてたけど、それだと流石にあんまりなので(レイムさん長年知らされなさ過ぎだろう)、その辺は配慮したつもり☆ですが、今度はギルバートでも問題があるよねっていうね!
そもそも色んな時間や年齢差が把握仕切れてない^p^←時間のずれとかについていけないタイプ
でも取り敢えず自己満自己満っと!
(そのお陰で事前に彼がどこから出てくるかわかったのだが)
「なんだ、風邪か?」
と問えば、一瞬きょとんとしてから
「むせただけデスゥ!」
といつも通りプンプンとむくれてみせる。
「大体なんであなたがここにいるんですかレイムさん」
確かに、ここはブレイクの部屋だ。
「いや、お前に用事があってな。勝手に待たせて貰った」
「本当に勝手デスヨ、全く…」
そう言ってまた咳をする。
「おい、大丈夫か?」
「仕事帰りで疲れてるんデスゥ」
そんなことを言いながらブレイクはフラフラと洗面所の方へと消えていった。
それにしても水の音がしない…。
「おい、」洗面所の方へ声をかけると「ハイ」と何故か脚の間から返事が。
「ぅわあぁあ!なんで…ッ(いや俺は突っ込まないぞ!落ち着け自分!)あーいや、その」
「外から帰ったら手ぐらい洗わせてくだサイ」
ブレイクはあたふたとするレイムにやれやれと溜め息をついてみせ「ネェ、エミリー?」と肩の人形に話しかけた。
「で、用事ってなんデスカ?」
「…ん?あぁ、それは、って何、やってんだ!?」
レイムは何故か自分の膝の上に腰かけているブレイクに声を上げた。
「いいじゃないデスカ減るもんじゃなし。ワタシ軽いでショ?」
「そういう問題じゃない!」
降ろそうとすると胸にすり寄ってくるから質が悪い。
「~~ッ!お前は猫か!」
思わず叫べば、ブレイクはわざとらしく口を尖らせてみせる。
「や~ん寝子なんてレイムさんヤラシィ~」
「なっ!?」
ブレイクは何か言おうとするレイムを見上げると、そこでふと声を落として拗ねた子供のように呟いた。
「レイムさん温かくて落ち着くんデスヨ…いいでショウ?」
そう言って頭を預けられるともう何も言えなくて。
レイムはただその白い頭をポンポンと叩きながらぼんやりと半ば独り言のように呟く。
「…らしくないな。お前、本当に風邪引いてるんじゃないか?」
「…風邪より厄介デス」
「はぁ?」
期待してなかった返答に驚いて間抜けな声を出してしまった。
レイムは少しの羞恥を覚えたので、それをかき消すように自分の腕の中で満足そうに背を丸めるブレイクにまた声を荒げた。
「何か隠してんならさっさと言え!」
「ウフフ~、レイムさんはまだ知らなくていいんデスヨ~☆」
「知らなくていいわけ…!?」
すると視界が数秒遮られ、額に柔らかな感触。
ブレイクは訳も分からず呆然とするレイムに向かってにこりと笑った。
「ネェ、レイムさん。最近胸がドキドキするんデスヨ。これって恋でショウカ?」
からかわれてる…!
そうわかっているはずなのに、自分は今、耳まで赤くなっていそうだ。
呂律だって回らない。
「あ、甘いもんばっか食べてるから糖尿病になったんだろ!」
「ひどーいデス!じゃあレイムさんが看病してくださいネ」
ぷーっとむくれて上目遣いに見てくるのが自分のことをわかっているようで、本当に憎たらしい。
「なんでオレが…!」
「レイムさんが甘いから糖尿病になったに決まってるからデス」
「な、な、何だそれは…!」
そこでまたブレイクは小さく咳をすると、ひょいとレイムの膝から降りた。
「とにかく今日はワタシこの通り疲れてますカラ、その用事明日でもいいデスカ?」
唐突に終わったおふざけに取り残されてレイムはまた暫し茫然とする。
こいつは全く気まぐれだ!
「あー…いや、俺もそうしてやりたいんだがちょっと急ぎでな…」
と言いかけて顔を上げるとそこにはすでに誰もいなかった。
逃げられた…!
いつの間にか相手のペースに巻き込まれてしまっていた自分に軽くショックを受けつつ、怒りやら何やらを通り越して、どこか気が抜けてしまった自分にも気付いた。
レイムが部屋を出て廊下をフラフラと歩いていると、途中で屋敷に来たばかりのギルバートと出くわした。
ギルバートはレイムを見ると怪訝そうに見つめ、それからおずおずと訪ねた。
「あの、どこか怪我でもしたんですか?スカーフに血が…」
「え?」
見れば胸のスカーフには僅かだが確かに赤黒いシミがあった。
自分は勿論怪我をしていないし、怪我人にも触った覚えがない。
「…まさか、な」
レイムは自分の中にふと浮かんできたある考えを無理やり消すと、まだ心配そうに見つめてくるギルバートを残し、その場を大股に去った。
あなたはまだ、しらなくていい。
できればずっとしらずにすめばいい。
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甘夏
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